近年の筋トレブームにより筋トレをする人が増えてきていることで、プロテインはもちろんEAAなどのサプリを飲まれている方も増えてきました。
しかし、HMBというサプリはトレーニーにとってとてもいい効果があるのにもかかわらず、飲まれている方はまだまだ多くありません。そこで今回はHMBの効果と飲み方についてご紹介していきます！
HMBとは？
HMBとは「ベータ-ヒドロキシ-ベータ-メチル酪酸」の略で、必須アミノ酸の１つであるロイシンから体の中で代謝されてできる物質です。
前述のとおり、ロイシンから生成されるHMBですが、ロイシンから体内で生成されるのはわずか5％程度と言われています。HMBの効果を最大限得るためには一日当たり約3g摂取するといいとされていますが、そのためには60gのロイシンを摂取する必要があるため、食べ物から摂取しようとするとカロリーオーバーになりかねません。
そのためHMBはサプリメントからの摂取がおすすめです。
HMBを飲むとどんな効果がある？
筋肉の合成を促進する
HMBには筋肉の合成を促進する効果があります。人の身体には「mTORシグナル伝達経路」という細胞を増やしてくれる経路があります。HMBにはこの経路を活性化する働きがあり、それが筋肉の合成を促進してくれるのです。
筋肉の分解を抑制する
また、HMBには筋肉の分解を抑制する効果があります。人の身体にはたんぱく質を分解して排出する「ユビキチン・プロテアソーム系」というシステムと筋肉を減らしてしまう「ミオスタチン」というタンパク質が存在します。HMBはこの２種類の働きを抑制してくれる効果があり、それが筋肉の分解を抑制してくれるのです。
２種類あるHMBサプリ
HMBカルシウム
主流のHMBと言えば、HMBカルシウムになります。そのままでは構造が不安定で壊れやすいHMBに、カルシウムを結合させたHMBになります。HMBの効果に加えて、結合したカルシウムには骨を丈夫にする働きだけでなく、HMBを体に取り込みやすくする働きがあります。HMBカルシウムは摂取後１～２時間後に血中濃度がピークに達します。
HMB遊離酸
HMB遊離酸はHMBカルシウムと比べると製品数が少なく高価にはなりますが、それ相応の効果を得ることができます。以下がHMBカルシウムと比較した場合のHMB遊離酸の効果になります。
- 吸収速度が速く、30分程度で血中濃度が上昇する
- HMBカルシウムと比べ約２倍の血中濃度となり利用効率が高い
- HMBの含有率が約100%（HMBカルシウムは70~80%）
HMBを飲むタイミングと量
効果的なHMBの摂取量は1日3gと言われます。しかし、一度に3gのHMBを摂取しても、吸収しきれずに体外に排出されてしまいます。また、HMBの血中濃度が高い状態を保つのがよいため、１日数回に分けての摂取がおすすめです。
１回1000mgを朝・昼・晩に分けて飲む、もしくはさらに細かく１回600mgを５回に分けて飲むと効果的です。
HMBと組み合わせるとよいサプリ
プロテイン
HMBは筋肉を作るために働いてくれるわけではなく、あくまで筋肉の合成を助けてくれる成分です。そのため、筋肉を作るのに必要なタンパク質が不足している状態ですと、筋肉の増加はあまり期待できません。そこで、不足しがちなタンパク質を補ってくれるプロテインと一緒に飲むとより筋肥大効果が望めます。
クレアチン
HMBはクレアチンと合わせて飲むと効果的だと言われています。とある実験で、HMBのみ・クレアチンのみ・HMBとクレアチン両方の３種類に分け筋力トレーニングを行うという実験を行ったところ、どちらか片方を摂取していたグループよりも両方を摂取していたグループの方が、筋量増加に伴う使用重量の増加が見られました。
現在ではHMBとクレアチンの両方が含まれたサプリメントも売られているので、そちらの購入も視野に入れてみるとよいでしょう。
まとめ：HMBの効果を最大限得るには？
HMBは筋肉の合成を促進する効果と筋肉の分解を抑制する効果の２つがあるとご紹介しました。ここで注意していただきたいのは、HMBは飲むだけで筋肉が付く万能な成分ではなく、筋トレと適切な栄養摂取に加えてHMBを摂取することでより筋トレ効果を上げてくれるものになります。
ぜひ他のプロテインやクレアチンなどのサプリと併用して、効果を最大限に高めていきましょう！
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